思想・考察

県立高等学校適正化実施計画(案)に反対である意味が理解できない

2018年6月8日に奈良教育委員会から県立高等学校適正化実施計画(案)が発表された。

その名の通り、県立高校を適正化するための実施計画案だ。

さて、この計画案の要点をざっくりまとめると

  • 少子高齢化やAI・IoTなどの進展、グローバル化の加速に対応するために適正化を実施
  • 「魅力と活力あるこれからの高校づくり」を推進するための方針を策定
  • 方針を元に「学校再編」「教育内容の再編成」「教育環境の整備」を実行

といった感じである。

さて、以上を踏まえた上で色々と語っていきたいと思う。

平城高校廃校反対の署名活動

この学校再編成で閉校する事となった平城高校では白紙撤回を求めて署名運動を始める有様だ。

僕が一番嫌いな類の人種の1つに代替案もないのに反対だけする人間ってのがいます。

色眼鏡を掛けた人間として言わせてもらうと、署名活動をしている人間は周りに反対は押し付けても、解決策や折衷案の提起なんて絶対にしないと思うんですよね。

これは断言できますが、こういった人種は自分と関係ない高校が閉校になると署名活動なんて絶対にしません。

「自分に所縁のある」学校がなくなると感情的に嫌だから、とりあえず反対しておこうみたいな動機な気がしてならないです。

別にそのエゴイズムが悪いこととは言いませんし、さっきも言ったように解決策も同時に提示すれば何の問題もないんですよ。

右も左も分からない子供じゃないんだから「嫌だ嫌だ!」と喚くのはみっともないのでやめましょう。

さて、僕はこの県立高等学校適正化実施計画(案)に対してむしろ賛成立場なので代替案を考える側ではないのですが、口を噤む反対派の代わりにいくつか提示してあげようと思います。

代替案① 他の高校を廃校する

彼らが反対する理由はあくまで「自分の所縁のある」学校がなくなる事に対する嫌悪感情です。

狭義的なナショナリストだと考えれば分かりやすいと思いますが、自らの領地外に於ける出来事は関心がありません。

そうなるとまた別のナショナリストが湧いてくるかもしれませんが、仕方ありません。

他の学校が閉校になれば、現在の彼らは不満がなくなるのでスンと落ち着きます。

代替案② 新校舎を設立する

廃校反対を唱える有志たちに新校舎を立てるために必要な費用を募ればいいのではないでしょうか。

異議を唱えメリットだけを享受し、デメリットを考慮しないのは公平ではありません。

年次計画もあるので簡単な話ではないと思いますが、そんなのは素人が教育委員会の県立高等学校適正化実施計画(案)に口を出す時点で同じです。

具体的な土地とそこの建てる建設費用を奈良教育委員会に廃校反対署名と共に提出すればいいのではないでしょうか。

代替案③ 学校再編に代わる方針を打ち出す

そもそもとしてこの案は現在の高校の在り方に対する打開策です。

まぁそもそもそんな方針を打ち出せる人間は実態の伴わない署名運動なんてしないと思いますが。

「魅力と活力あるこれからの高校づくり」を推進するための方針として高校教育の質向上と再編成が具体的に挙げられている時点で、再編に対する代替案を通すのは難しいでしょうが。

 

奈良県を後進国にしたいのか?

ナショナリズムの話に触れたので、敢えて後進国という表現を使ってみました。

以前にも少し触れたように、現在の教育構造の在り方は最早古いです。

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最低限の教養が必要だというのは大前提ですが、実学でない分野の比重が大きすぎます。

そんな中、大衆が看護・医療・建築・森林管理・建築・情報などの実用的な学問を高校から学ぶことのできる環境が整えられるのは良いことです。

保守的思想の持ち主は変化を恐れている、もしくは変化に気付けていないので、知らない間に足を引っ張る場面が多いのです。

これから先の時代の流れについて知らないで主張しているのであれば勉強不足であるし、知っていて主張するのであれば行動派の馬鹿です。

まぁ「精神的に向上心のない者は馬鹿だ」であるので、どっちにしろ馬鹿なんですが。

 

まとめ

主張するのは自由だし、勝手だけど、それによって自分が将来被るであろう被害に考えが及ばない人間が多すぎますね。

自分だけならまだしも、そのエゴは他人をも巻き込みうるのが厄介なところです。

快・不快も重要なファクターであるかもしれませんが、利己主義を忘れて功利主義について思ってみるのもいいのではないでしょうか。

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