「世界一速い会社」を自ら掲げるクロスエフェクトという会社の社長が書いた本です。
ちょっとしたご縁でこの本をある方に譲っていただいたので読んでみました。
自分で本を買うとどうしても無意識に偏った選定になってしまうので、
こうやって譲っていただいたりオススメしたりしてもらったりした本との出会いってのは運命的でいいですね。
この本を読んでみて感銘を受けましたので、忘れないうちに備忘録的に記事にしてまとめてみました。
本のテーマ
タイトルにもあるように「世界一速い会社」について書かれた本です。
テーマも勿論「速さ」です。
この本を書いた竹田正俊さんが経営している「史上最速」の会社クロスエフェクトは、3Dプリンターを使って試作品を作る会社です。
競合他社では間に合わないと言われたものや、手術が必要な急患の方の心臓モデルの作成など、
短い時間の中でいかにして依頼されたものを仕上げていくのか、という方法論が綴られています。
12の秘密
速やを実現するための秘密として以下の12の項目が挙げられています。
- 「速さの価値」を理解している
- 「何に命を使うのか」が明確である
- やるべきことを徹底的に減らす
- あいまいな基準で優先順位を決めない
- いい仕事は「デッドライン」から
- すべての作業時間を「記録」する
- 「60点」を最短でカタチにする
- かならず他者に公開する
- コミュニケーションは質より量
- 「あたりまえ」を徹底する
- その作業がいちばん得意な人に任せる
- すぐ動けるような「仕組み」を用意する
この12項目がそれぞれ3〜4つほどの小項目で構成されていて、より詳しく12の秘密について説明がなされています。
中には「あー、なるほどね」って納得できるものや「そんな考えがあったのか!」と驚嘆するような論もあって、
「スピード」や「時間」といったものの根本的な意義や定義、価値について考えさせられました。
機械的に処理
理系の人間なら特に聞き覚えのある言葉だと思います、機械的に処理。
「ルールや枠組みに沿って機械的に行動する」
「基準を明確にしておくことで判断に感情を挟まない」
と文中で言及されていたのですが、そこが一番勉強になった気がします。
感情を考慮しないのは人間的ではなくまるで機械だ、なんて言われたりもしそうですが、
仕事を効率化する上ではシステマティックであるべきなんだと深く気付かされました。
自分の強みを生かす
苦手だから克服するなんてのは必要なく、得意こそを伸ばすべきだ。
この11番目の秘密「その作業がいちばん得意な人に任せる」に関しては、ストレングスファインダーにも通ずるものを感じました。
組織として動いていく以上、自分の得意分野に専念すればそれだけ能率は上がり、より生産性が高まる。
言われてみれば当たり前のことですが、そんな当たり前のことに気付かせてくれる本書はまさに指針と言えるでしょう。
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ダイヤモンド社から出版されている当書籍ですが、ダイヤモンドオンラインで一部試し読みすることができます。
ここに書いてあるものはごく一部ですので、より詳しく知りたい方は是非買ってみることをお勧めします。